逆子の治療
私は妊娠6ヵ月の検診で“骨盤位”と診断されました。
その時は出産までは治るだろうと、さほど気にしていませんでした。
7ヵ月頃(平成5年2月)からは左胸下(胃の上の部分〉が一日中キリキリ痛く暇さえあれば押さえている状態で何もする気になれず、はやくこの痛みから解放されたいと思うようになり婦人科にも何度も足を運びました。
一人目の先生は「肋間神経痛だから2週間くらいは痛い、がまんするしかない」
と言われました。2週間過ぎても痛みは治らず二人目の先生は、痛み止めの薬をくれましたが「妊娠中は1週間以上飲み続けるのはお腹の子に良くない」と言われました。薬を飲んでも効果なく今度は他の産婦人科に行くと「超音波に陰が見える」とのこと。
市立病院を紹介されました。
どうせまた薬をもらって痛みを我慢するだけと諦めつつしばらく様子をみました。
逆子は相変わらず治らず次第にあせりを感じはじめ、毎日逆子体操を2回続けて元の位置に戻るよう、そして痛みがはやく治まるよう祈り続けていました。
しかし、痛みに耐え兼ね病院に行く決意をした翌日(8ヵ月後半〉母を通じて奥野先生とまたお会いすることができました。
出産まで治療を8回程(毎週1回)して頂きました。
初回の時
「痛みは逆子のせいで、出産まで治るでしょう。赤ちゃんのためにベートーベンの“田園”のテープをかけよう」
と、おっしゃって治療をして下さいました。
私はこの時、先生の言われた事に驚いたのと救われたと思いました。
お腹の子は治療しだすと不思議と良く動いてました。
左脚下の痛みが和らいできたのは治療をして4~5回目の頃でした。
その頃、産婦人科の先生が「逆子を治せる」と聞き3回試みてもらいましたが元に戻らず、「肝臓が悪いと羊水が少なく戻りにくい。無理すると子供に危険。向きが良いし2人目なので自然分娩できるので、このままで産みましょう」
と言われました。
その事を奥野先生に話すと
「確かに肝臓が悪かったけれど良くなっている。この子はすばらしい良い子だ」
と言われ痛みも少しづつ治まり、良い方向に向かっていることが私の気持ちを明るくしてくれました。
10ヵ月に入る頃(5月上旬)ウソのように痛みが止まりました。
その事を治療前に報告しようとすると
「今日で治療は終わりと言われた」
と先生がおっしゃったのには驚きました。
治療が終わってからも先生から2度もお電話を頂き、お産が軽くすむよう、逆子がなおるよう、お心遣い頂きました。
5月22日予定より5日早く、短時間で自然分娩ができ本当にうれしかったです。
産院の先生も看護婦さんも、お産が早く済んだのにびっくりしていました。
(5分間隔で入院してから2時間半で出産)これは奥野先生のおかげと、ありがたく治療のすばらしさを身をもって体験しました。
3歳の長男が誕生してから、子育てにロうるさく注意ばかりで何もしてくれない夫(会社をはじめて、忙しくストレスもたまっていた事は事実ですが)に不満が一杯でした。
しかし、先生のお話を聞き、私の“鏡”自分の対応次第で相手も変わる。ということがよくわかりました。
5月8日の結婚記念日(10年目)に私の好きな指輪“スイートテンダイヤ”をプレゼントしてもらいました。
ダイヤの指輪までは予想していなかっただけに、とてもうれしかったのとまた、自分を反省しました。
子供の命名から、家の事、何でも先生に相談に乗って頂き、私の家族は先生に救って頂きました。
治療中
「これだけやっても逆子が治らないのは不思議だ。しかし、何かここに来る意味があるのだろう」
と先生がおしゃっていたのは、これだったんだと思いました。
今では奈良の姉の友達も「早く次の治療してもらいたい」
と言っているそうです。
1人目の子供を帝王切開で出産した私の先輩は、2人目もまた帝王切開になるのかと、心配していたので奥野先生のところへ行けば、自然分娩ができるので安心するよう、治った人の話をすると、本当にびっくりしていました。
治療は、痛くも、かゆくもなく手ごたえがないのですが、医者にも治せない事が治せてしまう。こんな偉大な先生が近くにいらっしゃった事に感謝しています。
自分をおごる事なく、何でも親身になって相談にのって下さり、良きアドバイスをして下さる先生は、とても立派な方で皆を明るく、正しい方向に導いて下さる、貴重な先生です。
今度はきっと長男の“血管腫”も良くなると信じて、治療に行くのを楽しみにしています。
今はとにかく先生に感謝の気持ちで一杯です。
逆子の治療 女性 Z.A