今の痛み・つらさは未病予防の扉かもしれません

全治3ヶ月と診断された左上腕骨骨頭粉砕骨折が1ヶ月半で治る

私は横浜在住59歳主婦です。
数ヵ月前の12月1日夜、駅の改札を入ったところでなぜか滑って転び、左腕と肩をいやというほど打ち付けてしまいました。
その時は人通りのあるところで無様に転がり恥ずかしいのが先に立ち、なんとか立ち上がって、左腕をさすりながら電車に乗り込みました。

雨が降っていて床が滑りやすかったわけでなし、誰かに押されたわけでなし、なんで転んだのかもわからないことが腑に落ちず、これが年齢を重ねることなのかなと思いました。
打ち身だと思ったので、その夜はお風呂で上腕を揉んでいました。

翌朝、腕を少しでも動かすと痛みが走り、腕を前方に出せないし、当然上にはあげられないので行きつけのA整形外科クリニックへ行くことにしました。
打ち身と勝手に思っていたのですが、レントゲンを撮ると、「左上腕骨骨頭粉砕骨折」とか。
びっくりしました。

ただ「粉砕」などというと工事現場の木っ端みじんのイメージを持ちがちですが、医学用語ではそんな「グシャグシャ」ではないのです。

でも、上腕骨骨頭粉砕骨折なんていいますと、年老いた両親が過剰に心配してかえって面倒なので、「打ち身で、ちょっとヒビがはいったみたい」という程度に伝えました。
怪我を知らせた直後、母から「骨折なら奥野先生に通いなさい」と強く勧められ、奥野治療院に通い始めました。

話をもどして、怪我の翌日のA整形外科クリニックでは、肩を動かさないようにするために肘を固定する仮ギブスのシーネ(取り外しできます)と三角巾をつけられました。
A先生は過去にも肋骨骨折や寝違いなどでお世話になったこともあり、丁寧に説明してくださる安心できる先生です。

このときは「上腕骨骨頭粉砕骨折の手術は必要ないと思うけど、筋や腱が切れているといけないので、大学病院で詳しいMRI検査をしてきてください。それで問題なければ、できるだけ早い段階で動かすことが肝心です。骨が完全に付くまで待っていると骨は修復できても腕が上がらなくなって生活が不便になるので痛くてもリハビリで動かすように」と。

その腱の状態を確かめるためにMRI検査ができる近くの大学病院を紹介していただき、翌日の3日にB医大病院で検査をしていただきました。
ただB医大病院ではMRIではなくCT検査でした。
診断はやはり「左上腕骨骨頭粉砕骨折」でした。

「手術の必要はないがとにかく動かさずにしっかり固定すること!」と言われ、前日よりもきつくぐるぐる巻き状態にされました。
12月1日夜の粉砕骨折以来、1週間くらいは痛くてまったく動かせないので、一日の大半を取り外しのできる仮ギブスのシーネをつけ、マジックテープで着脱できるコルセットでしっかり押さえていました。

幸い、利き腕の右手ではないので、ラッキーでしたが、ただ師走のこの時期に粉砕骨折で働けない主婦なんて・・・と自己嫌悪。
好きな運転も腕が回せないので無理で不便この上なく、パソコンも右手片手うち、ペットボトルはヒザで挟んで右手で開けることに。

包丁は右手が使えるから大丈夫と思っていたのですが、実際は左手で押さえられないのでまな板の上で押し切りだけ、まったく使えませんでした。
着替えも不便、顔も片手で猫のように洗うことしかできず…など左手の大切さを実感しました。
粉砕骨折した肩を間違って動かすと激痛が走りますが、動かさない限りはまったく痛みもないので、おとなしく過ごしていました。

A整形外科クリニックとB医大病院には最初は4日おき、そのあとはそれぞれ1週間に1回のペースで通うことになりました。
ここで混乱することが起きました。
A整形外科クリニックとB医大病院では まったく反対の指示がでたことです。
A整形外科クリニックでは早い段階で「痛くても動かせる範囲で腕の上げ下げを毎日5分くらいずつ何回かやってください。」と。

一方B医大病院では「骨がつくまでこのまましっかり固定して動かさないように。」と。
特に3回通ったB医大病院は毎回診てくださる先生が違い、「粉砕骨折した部位を固定したままに」の指示は同じでしたが、こんなに毎回先生が違うのでは本当に症状をわかってもらえるのだろうかと一抹の不安がありました。
A整形外科クリニックは「動かすように」、B医大病院では「固定したまま動かすな」とまったく正反対のご指示でしたので、悩みました。

そこで奥野先生にどうしたらよいかをご相談させていただきました。
私自身は「粉砕骨折の後遺症なくできるだけ稼働域を元に戻したいので固まらないように動かしたいと思っている」ということを伝えました。
奥野先生は治療をしながら体をチェックし「動かすほうが良いと思いますので、この治療院でも動かして治療しましょう。」と。

自分の判断だけでなく、奥野先生にそう言っていただくととても安心できました。
様子をみつつ、奥野先生は手を添えて、左腕の上げ下げをそろりそろり20回くらいずつ行って治療してくださいました。
これを毎週繰り返しているうちに、年が明け、仮固定のコルセットも外せ、左腕の上げ下げの振りも大きくできるようになりました。

動かすことに決めたころからB医大病院にはもう通わないことにしました。
A整形外科クリニックでは当初全治3か月と診断されましたが、1月半ばには車の運転もできるようになり、治りは早かったように思います。
よくある腕の骨折なのに、お医者様によって対処法が違い素人の自分には判断に悩むことになりましたが、奥野先生の適切で、寄り添う治療のおかげで不安もなく、その結果粉砕骨折の後遺症もなく治すことができました。

ありがとうございました。

腕を上げたり捻ったりが難しかったのですが、粉砕骨折の当初はまったくできなかった髪の毛を後ろで束ねてゴムをかける動作や、下着のホックを背中でとめる動作もしだいにできるようになり、自由に身体を動かせることのありがたさを実感しています。
今は腕の心配はなくなりましたが、私には何年も続く頑固な肩こり症状があり、その緩和を目指して奥野先生に母と一緒に通って治療のお世話になっております。

これからもよろしくお願いいたします。

粉砕骨折の治療 59歳 女性

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